6月26日の日記

2006年6月26日 日常
    ラストダンス            プリティリトルフォックス
「では、最後の宴だ。準備はいいかい、可愛い幕引き係さん?」

どうしようない敵を目の前にして、そういって自嘲気味に笑う黒。
最期に、彼と会っておきたかったなと思った。

◆ ◆ ◆

「人生とは夢の如く儚し、とはよく言ったもんだね」

唇には形見の煙草が銜えられていて、腹には生きているのが不思議なほどの風穴が開いていた。

「全く、粋な事をするもんだ、あの子狐は」

憐れみ事を呟く時間を与える為か、はたまた散々苦しんで死ねるようにか。
自分は生きていた。
どうせ後、数分で死ぬが。

「う〜ん・・・死、か」

人は誰しも最終的にそれに行き着く。
行き着かない人間などいない。
死は絶対的に平等だ。
世界中何処を探しても死と言う義務しか人間に平等に与えられた物はない。
むかしも、いまも、そして・・・

「これから・・・は分かんないかな」

何せ未来の事だしね、と笑うと喉の奥から血が零れ落ち、咽る。
ぼたぼたと、地面それから服に吸い込まれていく。
血は落ち辛いんだよなと頭の隅で思って気付く。

(ああそうだ洗わなくても困る奴がいないんだ)

そう気付くと無性に笑いたくなった。

「馬鹿だよな」

そう言うと唇から煙草が落ちた。
じゅ、と火が音をたてて消えた。

「さて、それでは死んだ後の事について考えよう。白骨化して見付かるのだけは勘弁して欲しいものだ」

+++
二度ほど並んで死ぬ時
いや、私は死んだ事がないのでどんな物か分かりませんが
「この世に、全てを体験した事のある人間はいない」です
どうやら好きなシチュは煙草、らしいです
実際はあんまり好きじゃないですけど
だって煙いし健康が煙草に良くないし(ぇ
長文になっていると言う事は切羽詰ってると言う事です
今日はこれで御終い

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