6月23日の日記

2007年6月23日 日常
腕が痛い足が痛い顔が痛い身体中の何処も彼処もが痛い!
嗚呼どうした事だ目の前が赤いそうだ目が潰れているんだ。けれど再生する兆しかないどうした事だ。こんな事は一度もなかったというのに!
他の皆は無事なのか?これは俺だけなのか?世は、俺は、どうなっている!何故見えない!畜生俺の身体!
動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け!
漸く目が回復したのか朦朧と視界が開けてくる。しかし、嗚呼。見えなければ良かった。見なければ良かった。
其処に広がっていたのは、地獄だった。
散らばった瓦礫屑。焦げた屍。けれどそれは一思いに死ねただけで幸せだったろう。皮膚がずるりと下がった、人間。
(嗚呼、畜生)
俺は何も護れねぇのかよッ!と俺は叫んだ。しかしその声はひゅうと器官を通っただけに終わったのだった。



「広島」

ひゅいと空中を滑らかに動く巨大な錦鯉に餌をあげている着物の男を、全身黒尽くめの男が呼んだ。

「岡山、か」

ひゅるりと錦鯉が消える。「何の用件だ」と抑揚のない声で広島と呼ばれた男は言った。

「今日は、あの日だからな」と言って岡山はマスクの下で微笑んだ。

「余計な世話だな」

と言って、広島は果敢なげに微笑んだのだった。

+++
初めましてな広島&岡山

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