7月9日の日記

2007年7月9日 日常
「ぼくは『むじな』なんだよ」

何時もの形容し難い不思議な笑みを浮かべて彼は言った。
その身のふわりとした雰囲気にそぐわないの蛇の眼で、笑っている。

「むじな、とは小泉八雲……ラフカディオ・ハーンのですか」

ゆるりと彼は微笑んで頷く。しかし矢張りその眼は蛇。

「しかし彼方には目鼻口。とびきり整った顔がちゃんと揃っているではありませんか」

世辞はいらないよ、と彼は言った。
世辞ではありませんよ、と私は言った。

「『むじな』とは要するに誰でもあるんだ。それでいて無象である。『むじな』は『貉』ではなく『むじな』と言うものなのさ」

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誰か僕の近くに妖怪好きはいないか
妖怪好きは

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