4月19日の日記

2008年4月19日 日常
あの男は一体何を思って死んでいったのだろうか。
きっとあの男のことだから何も考えていなかったということもあるが。
しかしあの男だからこそ、何か、そう、別の何かを想って死んでしまったように思える。
感傷など自分に相応しくないものだと、知っているのに。

「好きだったのでしょう」

誰よりも、無論俺よりも感傷の似合う青年は言った。
いつも通り物憂げな、緩慢な動作と静かな物言いに俺は苛々とした。

「何が、言いたいんだ」

俺は感情を抑えて、なるべく静かに、出来うる限り静かに言った。
青年は半分だけ閉じた瞳をこちらに一瞬だけ向けて、そして頭を振った。

「好きだったのでしょう」

そしてもう一度、言った。

「あなたは理解できない人ではないはずだ」

+++
大会議室のなかの出来事のみ

ちょっと行ってきます

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