5月30日の日記

もっと僕は早くに死んでおくべきだった。どうして今まで生きていたのがわからない。死ねばよかった。死ねばよかった。死ねばよかった。
喉元をかききって、首をひっくくって、飛降りて、飛び込んで、死ねばよかったのだ。できるかぎり惨たらしく。
僕はもっと早くに、できるならあの時に死んでしまえばよかった。呼吸が上手くできなくなって、胸の辺りを掴むと息が止まった。とうとうとまってしまった！
けれど鼓動は止まってはくれない。止まれと念じても止まることはない。死ねばいいのに。死ねばすべて終わってしまえるのに。
打ち切りでいいから、後切れでいいから、最後まで終わらせることなどないのだ。死んでしまえばよかった。
一人で死にたい。人はひとりだ。生まれてから死ぬまでのあいだ、ずっとひとり。僕は最初からひとりであったのだ。
死ぬべきだ。僕は死ぬべきだ。ひとりで死ぬべきだ。孤独を感じながら死ぬべきだ。誰にも迷惑をかけず死ぬべきだ。
憎めばよかったのに憎めればよかったのに憎んでしまえればよかったにと僕は呪った。
僕は世界を愛したかったのに僕は世界を憎みたかったのに僕は世界を嘆きたかったのに僕は世界を嘲いたかったのに、(僕は世界、を)。
死んでしまうべきだった。こんな考えが浮かばないうちに、死んでしまうべきだったのだ。
嘘を吐けばよかった。騙せばよかった。僕は騙せばよかった。自分を。世界を。騙せばよかった。
繰り返して、繰り返して、反復する。言葉を沁み込ませるように何度も、何度も。

そして僕は死ぬことにした。

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こころになんかあったからそっから派生
どうしてもっと早く死んでおかなかったんだろう