2月24日の日記

2009年2月24日 日常
ある男の話をしようと思う。その男は、完璧であり、欠陥だらけであった。
男ははじめ、自分の信じる正義の為、仲間の為に働いていた。男には沢山の仲間がいて、それなりに有意義で平和な暮らしを営んでいた。
戦争が始まっても、男は仲間とともに戦い、友情を深め合った。しかし男の精神は確実に磨り減っていた。それは男の仲間も同じに見えたが、男は他人の心を汲み取るのが得意であったため、男は仲間の不安まで継いでしまっていた。
戦争の始め、男は仲間の一人が死ぬたびに悲しみにくれていた。しかし戦争が長く続いたある頃から、男は悲しむことをやめていた。男は確かに悲しかったが、どうしても心から悲しいと思うことがなくなっていた。
それは死に慣れたということではなかったが、男はそれを悟られないように精一杯悲しむ演技をした。述べたように男は完璧であったため、それが演技だと悟られることはなかった。その頃から男の転落は始まっていたのかもしれない。
男は周囲に気付かれないよう少しずつ狂っていた。男の自我が崩壊したのは、ちょっとした手違いからであった。ちょっとした手違いで、男の最大の友であったものが死んだのだ。
男は施術中であり友もまた施術中であった。友は仲間の失敗によって死んだのだ。男は施術をした仲間の頭蓋を砕き、死に至らしめ、そして男はその場から逃走した。
かつて仲間であったもの達から逃走している時に、男の精神は完全に狂った。狂う寸前に、男は走馬灯のように思った。
戦争によって、戦争というまたは敵という膨大なものによって死んだのならば諦められたのだろう。原因が、大きなものであったならば諦めもついただろう。男は死について悲しまなくなったことを自覚してからは一度も笑うことはなかったが、その理由に気付いた瞬間男は気が狂ったように笑った。その理由とは諦めだった。それは絶望によく似たものだった。男をを狂わせたのは絶望だった。
男が笑い終わると、男の精神は完全に崩壊しており、男は自分が自分であるということに気付かずに自分が何から逃げているのかもわからずに逃走し続けた。

狂った男を拾い元の様につかえるまでにしたのは、どちらの軍からも悪名高い者だったことが、男に再び絶望を植え付ける結果になったのはどうしようもないことであった。

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夢だったはずこれをどうしろというんだ

猫をもふもふしたいですふも

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